「特定空き家」で誤爆?
二週間ほど前の話になりますが,本年1月14日法人実効税率の引き下げを中心とした平成27年度税制改正大綱が閣議で正式決定されましたね
この税制改正ですが,不動産業界関係者に重要,というより大部分の国民に影響を与えそうな大事な内容がひとつ含まれていますのでご紹介します
それは,「特定空き家」の課税強化です
特定空き家とは?
現状,誰も住んでいない荒れた空き家のことです
現在の税制では,どんなにボロボロでも建物が建ってさえいれば,固定資産税・都市計画税の固定資産評価額は,更地と比較して6分の1とかなり低く抑えることができます
これは,小規模住宅用地の軽減適用という制度があるからです
住宅の敷地で,住宅1戸につき200㎡までの部分は固定資産評価額が本来の6分の1に軽減されます
固定資産税・都市計画税の税金額は,上記固定資産評価額に一定の税率を乗して計算されます
※なお,200㎡を超える部分は,家屋の床面積の10倍までの部分について,一般住宅用地の軽減適用という制度もあり,この場合は固定資産評価額が本来の3分の1に軽減されます
更地と特定空き家の税額の違い
更地の税額
固定資産税=固定資産評価額×1.3%
都市計画税=固定資産評価額×0.3%
対して空き家(ボロボロ)が建っている特定空き家の税額
固定資産税=(固定資産税評価額×6分の1)×1.3%
都市計画税=(固定資産税評価額×6分の1)×0.3%
となりますので,固定資産評価額が6分の1になるということは,納める税金も6分の1で済むということです
そのため,不要な空き家(例えば,誰も住むこともなく数十年来放置され,老朽化が著しく進んでいる実家)も意図的に取り壊すことなく放置されるパターンが多かったようです
でも,こんな朽ち果てた空き家が,自分の近所にあったら、、、、ちょっとイヤですよね
お化け屋敷みたいで
そこで,このような意図的に放置されている空き家を特定空き家として行政側で認定すると,固定資産評価額の軽減適用がなくなるため,今まで納めていた納税額が6倍アップすることになります
( ゚Д゚)
そうなると,空き家のうま味がなくなる土地所有者です、、、
予想される次の一手は
特定空き家の活用案
①空き家を解体して駐車場として新たに活用する
②再度,小規模住宅用地の軽減適用を受けるために,税の軽減と収益も兼ねたアパートを再建築する
③ボロ家を安価に売り出し,買主がリフォーム,フルリノベーションして住む,又は貸し出す,再販する
などなど,不動産市場も今後,中古住宅を起爆剤にして活性化することも期待されているようです
我が社も誤爆
ノンノン
起爆したいです